介護タクシーと福祉タクシーは、高齢者や要介護者の移動をサポートする重要な交通手段。
ですが、似たようなサービス名ながら、内容や利用条件には大きな違いがあります。
本記事では、介護タクシーと福祉タクシーの違い・利用条件・料金体系について詳しく解説します。
選び方のポイントもわかるようになるよ!
介護タクシーと福祉タクシーの違いとは?
介護タクシーと福祉タクシーは、どちらも移動が困難な人が対象。
ですが、対象者やサービス内容には違いがあります。
対象者の違い
項目 | 介護タクシー | 福祉タクシー |
---|---|---|
対象者 | 要介護認定を受けた人 | より幅広い |
介護タクシーは、主に要介護認定を受けた人を対象としています。
歩行が困難であったり、日常生活で介助が必要な人が主な利用者
一方、福祉タクシーはより広い範囲の人が利用可能です。
障がいがある人・高齢者・妊婦・怪我をしている人など特別なケアが必要な人
介助サービスの有無
項目 | 介護タクシー | 福祉タクシー |
---|---|---|
介助サービス | あり | なし 追加手配が必要 |
介護タクシーは、運転手が乗降や移動の介助を行うサービスが標準で含まれています。
要介護者が安全かつスムーズに目的地まで移動することが可能に。
福祉タクシーは基本的に介助サービスは含まれていません。
必要な場合は事前に確認して追加手配が必要です。
介護タクシーの運転士さんは「介護職員初任者研修等を受講」か「介護福祉士などの介護関連の資格」がある人だよ
※参照:厚労省
料金体系の違い
項目 | 介護タクシー | 福祉タクシー |
---|---|---|
料金 | 原則は介護保険適用で1割負担 | 条件により助成制度あり |
介護タクシーは料金体系が2種類あります。
- 介護保険の適用対象になる介護タクシー
- 介護保険で1割負担
- 通院や1時間未満の買い物などに利用できる
- 介護保険適用外の介護タクシー
- 料金は一般
- 付き添いが同乗したり観光にも利用できる
福祉タクシーは普通のタクシーと同じく、距離や時間に応じた料金体系が基本となります。
ただし自治体によっては助成制度が適用されることもあります。
介護タクシーの利用条件と特徴
介護タクシーは訪問介護サービスの一つ。特定の条件を満たした要介護者が利用できます。
利用できるのは要介護者のみ
介護タクシーは、要介護認定を受けている人が利用できるサービスです。
介護保険が適用される場合は、自治体が特例として認めた人以外の家族などの同乗はできません。
介護保険適用の条件がある
介護保険を使って介護タクシーを利用できる人は、要介護1・2・3・4・5の人です。
要支援の場合は保険適用はなく全額自己負担となります。
通院や特定の目的に限られる
- 通院
- 介護施設間の移動
- 1時間未満の買い物など
- 旅行
- 個人的なレジャー
介護タクシーを利用できる場面は、日常生活で必要な移動に限られています。
旅行や個人的なレジャー目的での利用は認められないことが多いため、注意しましょう。
乗降や外出準備の介助が受けられる
介護タクシーの大きな特徴は、乗降時などに運転手の介助サービスがあることです。
車椅子のまま乗車できるタクシーも多く、身体に負担をかけずに移動できる点がメリットです。
条件はあるけど、安心して生活するために使えるサービスだね
福祉タクシーの利用条件と特徴
福祉タクシーは介護タクシーとは違い、利用のハードルが低いことが特徴です。
広い範囲で利用可能
福祉タクシーは介護タクシーと違って、要介護認定を受けていない人でも利用可能です。
- 妊婦さん
- 怪我などで一時的に移動が難しい人
- 障がい者手帳を持っている人など
移動にサポートが必要な幅広い人が利用できます。
事前予約が必要
福祉タクシーは普通のタクシーと感覚は近いですが、事前の予約が必須となります。
すぐの手配が難しい時もあるので、早めの予約がおすすめ。
予約の際に詳細な利用目的やサポート内容を伝えておくと、スムーズに対応してもらえます。
介助が必要な場合は事前確認
福祉タクシーは、基本的には介助サービスはありません。
ですが事前に運転手や業者に確認し、対応可能なら追加で介助サービスの依頼も可能です。
助成制度が利用できる場合がある
自治体によっては、福祉タクシーを利用する際に助成制度を活用できる場合があります。
各自治体のホームページなどで助成制度の詳細を確認し、条件に該当するかどうかをチェックしましょう。
料金は介護タクシーより高いけど、より幅広い目的で使えるのね
介護タクシーと福祉タクシーを選ぶ際のポイント
介護タクシーと福祉タクシーを選ぶ際には、利用者の状態や目的に応じて適切なサービスを選ぶことが大切です。
利用者の状況に応じたサービスを選ぶ
- 介護タクシーは要介護認定を受けている高齢者や障がいがある人
- 福祉タクシーは広い範囲で移動が困難な人
移動の目的や利用者の身体状況に応じて選びましょう。
料金と保険適用・助成金について比較する
- 介護タクシーは条件内なら介護保険が適用
- 福祉タクシーは助成制度が適用されなければ全額自己負担
項目 | 介護タクシー | 福祉タクシー |
---|---|---|
料金の減額の条件 | 介護保険適用 | 助成制度がある場合 |
条件 | 要介護1・2・3・4・5 利用目的が通院など生活のため | 地域による |
サービスを利用する前に、保険の適用範囲や料金をしっかり比較しましょう。
予約や助成制度の確認をする
介護タクシーも福祉タクシーも、予約が必要な場合がほとんど
自治体によって助成制度が異なるため、利用前に確認しておくことが大切。
特に長距離移動や頻繁に利用する場合は、事前に詳細な情報を把握しておきましょう。
【まとめ】介護タクシーと福祉タクシーの違いと利用方法
介護タクシーと福祉タクシーには、対象者やサービス内容、料金体系などの違いがあります。
要介護認定を受けている人や、介助が必要な高齢者には介護タクシーが適していますが、広範囲の利用者に対応する福祉タクシーも便利です。
利用する際は、利用者の状況や目的に応じて適切なサービスを選び、料金や助成制度、保険適用を事前に確認することが重要です!
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